紫外線基礎知識 紫外線のこと、本当に知っていますか?

紫外線のこと、本当に知っていますか?
紫外線とは、地球に降り注ぐ太陽光線の一種です。「Ultraviolet Ray」を略してUVと称されます。波長の長さによって、UVA、UVB、UVCの3種類に分けられ、最も波長が長いのはUVA(320~400nm※)、続いてUVB(280~320nm)、UVC(100~280nm)となります。さらに、UVAは、UVAⅠ(340~400nm)とUVAⅡ(320~340nm)に分けられます。このうち、エネルギーの強いUVCなどの短波長域(100~290nm)は、オゾン層で吸収されて地表に到達することはありません。UVCは地上に到達しないので、UVAとUVBを私たちは日常生活で浴びていることになります。※nm(ナノメートル):10億分の1メートル


■肌の奥まで到達し
シワのもとになるUVA
地上の紫外線の約95%を占めています。肌の奥の真皮まで到達し、肌の弾力を保つエラスチンやコラーゲンを壊します。そのため、弾力が弱まりシワが起こりやすくなります。また、メラノサイトを活性化させてメラニンを生成し、すでにできているメラニンを酸化させて黒くする(即時黒化)作用も。UVAはガラスを透過するため、室内でも注意が必要です。
■肌表面に強く作用し
日やけを起こすUVB
表皮を中心にダメージを与え、肌に炎症を起こします。さらに、角化のリズムを乱し、角化を早め、肌荒れも起こしやすくします。地上のUVBは、量は少ないものの日やけを起こす力で比較すると、UVAの600~1000倍強いといわれおり、日やけや肌荒れだけでなくシミ・シワ、皮膚がんなどの慢性皮膚障害などへの影響もあります。
紫外線は、一年中降り注いでいる
紫外線は、春先から増加傾向にありますが、UVAは5~6月には真夏とほとんど同じ程度、UVBも真夏の8割程度の量が降り注いています。9月からはUVA、UVBとも大きく減少しますが、UVAは、冬でも夏の半分程度の量があります。
一日のうちでは、太陽の位置が最も高くなるときに、紫外線量が最大になります。経度によって時刻は若干異なりますが、日本ではおよそ正午前後に太陽の位置が最も高くなります(札幌市では午前11時35分頃、那覇市では12時30分頃)。その前後2時間を含む午前10時頃から午後2時頃までは、要注意時間といえるでしょう。

